2014-12-06

2014-11-22 Takeda Garden for Medical Plant Conservation, Kyoto(京都薬用植物園)

天候に恵まれ、紅葉狩りの人とあいまって、京都はとても混雑していました。

京阪京橋から終点の出町柳まで特急で約1時間、そこから叡山電鉄に替え乗り換え、修学院下車、徒歩15分で武田製薬の薬用植物園に到着しました。この薬用植物園は、80年もの歴史(1933年開園)があり、室や漢方処方園なども備えた、素晴らしい教育施設でした。
本学の学生だけでなく、神戸薬科大学、立命館大学、摂南大学、崎健康福祉大、鈴鹿医療大などの学生も見学に参加していました。

漢方処方園では、感冒に効果のある葛根湯、更年期障害に効果のある当帰芍薬散、前立腺肥大に効果のある八味地黄丸などの構成生薬が観察できました。

京都大原産と市販の2種のシソ(紫蘇)とハッカ、ミドリハッカ、イヌハッカの3種のハッカの薄層クロマトグラフィーによる成分の相違を実験しました。その結果、予想に反してシソには変化がみられませんでしたが、本のハッカは、ヨーロッパのミドリハッカやイヌハッカに比べて、メントールを含有していることが確認されました。
市販のシソは梅干しの色を鮮やかに出すための品種改良がおこなわれ、ペリルアルデヒドの含量は少なくなっていると考えれられましたが、実験ではその変化は確認できませんでした。ハッカに関しては、ヨーロッパ産は香料としての役割りが大きく、メントールの成分については日本のハッカに多く含まれ、これが局方につながっていることが推察されました。(ユーロッパのハッカは局方なし)